【お酒】ドイツビールのあれこれ

ドイツといえば、おそらく皆さん「ビール!」とお答えになるかもしれません。そのイメージ通り、ドイツとビールはふかーい間柄。

そして日本でもお馴染みのビールですが、そのルーツはドイツにあるのです。今回はそんなビールのあれこれを見ていきましょう!

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ドイツビールの誕生

ビールの醸造が始まったのは8世紀のこと。南ドイツ周辺でビールが作られていたという文献が残っており、修道院で盛んに醸造が行われました。

1516年にビール純粋令が出されると、ビールに大麦・ホップ・水以外を原材料として用いることが禁止されました。これはビールの品質維持を目的としたもの。

純粋令が廃止されたあとも、ドイツでは暗黙の了解として副材料を混ぜるケースは稀で、海外からのドイツビールへの信頼に繋がっているのだとか。

また、ラガービールはは15世紀のバイエルンでビールを低温・長期間で醸造するために貯蔵(lagern)し始めた際に生まれました。

ドイツビールの種類

ピルス Pils

日本でもよく知られた、透明・黄金色タイプのビール。爽やかな味わいと喉越しが特徴的で、ドイツ国内で6-7割がピルスという人気ぶり。

実はこのビールはドイツ発祥ではなく、お隣にあるチェコのボヘミア地方・ビルゼン生まれ。品質向上のため、ミュンヘンから醸造技師を招いたそう。

当時期待されていた濃い色のビールとは真逆の透き通ったピルスナーが生まれ、ドイツに「逆輸入」。ボヘミアのガラス工芸もその色合いを引き立てました。

ヘルス Hells

こちらはミュンヘン発祥のビール。当初ピルスナーを模して作られましたが、硬水・ホップの相性が悪く、苦みが強めでした。

そこでホップの量を少なくすることで、今日ミュンヘンビールとして知られるヘルスが生まれました。

味わいはピルスナーよりも甘く、麦の美味しさが楽しめます。王室の命によって作られた歴史を持つ醸造所ホーフブロイは特に有名。

ヴァイツェン Weizen

白ビールとしても良く知られていますが、ヴァイツェンとはそもそも「小麦」を表し、小麦独自の酸味と風味が特徴。

バナナのような甘い香りが特徴的で、苦みが苦手な方にはオススメ。また、濾過されているかいないかで名称に差が出ます。

無濾過の場合はへーフェヴァイツェン、濾過済みの場合はクリスタルヴァイツェンと呼ばれるます。小麦麦芽使用率50%以下はヴァイスビア。

ケルシュ Kölsch

ケルン地方でビールを飲むならこのタイプ!認定された醸造所でのみ醸造が許されるのだとか。エール酵母を使って熟成させるエールスタイル。

エールビールとラガービールの違いとして、酵母の種類が挙げられます。エール酵母を用いた場合、香り豊かで味わい深いビールが生まれます。

ラガー酵母を用いた製法では、キリッと爽やかな味わいになるのですが、このケルシュの場合、香りと併せてラガーに似たシャープさも楽しめるのです。

アルト Alt

デュッセルドルフで18世紀から作られる伝統的なビール。濃い色合いや、濃厚な麦芽の香りが特徴です。

「アルト」とは日本語で「古い」という意味ですが、これは当時まだ新しかったラガーと比べてつけられた名前だそう。

ケルシュと似た製法で造られ、フレッシュな味わいが楽しめます。炭酸は控えめなので、炭酸が苦手な方は美味しく飲めそう。

メルツェン Maerzen

長期熟成タイプのビール。色は強い赤色・褐色で、芳香なモルトの香りが特徴的です。皆さんご存知のオクトーバーフェストでも飲まれます。

元々は夏用のビールを「三月(ドイツ語でメルツ)」に仕込み、長期間熟成させていたため、メルツェンという名前がつけられたのだとか。

夏を腐ることなく無事に乗り越えたメルツェンを、秋の醸造解禁祭りで飲み干していたことが、オクトーバーフェストの由来になったそうです。

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この記事を書いた人

ドイツ語講師を務めながら、ドイツ中世からバロックの文学研究中。主要な作家・作品についての記事を書いています。

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